国際協力(持続可能な教育開発)


プロジェクト概要

          日本の教育は世界に何が提供できるのでしょうか?

 

全面的な「人」の成長を支える(ホーリスティック)教育の提示

 国際的に日本発の教育モデルとして国際的に広まってきたのが教師がボトムアップ的に協働的に学ぶレッスン・スタディ(授業研究)のモデルですが、それに続いて日本の教育の強さとされる非認知的教育を認知的教育と統合したモデル、Tokkatsu(特別活動からとた名称)モデルが広まりつつあります。ところが、今まで両者は別個に存在してきました。

 学校教育では認知面に力点がある西欧的視点が強く出た国際社会においては、前者は国際化する過程で教科、特に算数・数学と理科が強調され、後者はむしろ人格教育的な理解をされてきたと言えましょう。しかし、世界的に非認知的教育の重要性が唱えられる中、本来、「人」全体の育成においてはつながっていたはずの認知的教育と非認知的教育をつなぎなおすのに機が熟しています。2022年度はレッスン・スタディの国際学会である世界授業研究学会で、認知的なスキル、教科のレッスン・スタディだけでなく、非認知的スキル、教科以外の学びにもレッスン・スタディを広げることを基調講演(恒吉)、Tokkatsuシンポジウム(JICAの支援によってTokkatsuとレッスン・スタディを展開しているエジプトからの登壇者、草彅主任研究員が支援してきたインドネシアからの登壇者(1)、そして、エジプトでの支援を長年してきた杉田洋國學院教授やJICAのマレーシアでの研修先となっている筑波大学から京免徹雄先生)と日本特別活動学会からの先生方によって展開されました。

 以後も両者の連携を模索します。

  

ホーリスティック教育モデルの多様化

マレーシアにおける日本式のホーリスティック教育モデル(Tokkatsu)に触発されたホーリスティックなイスラム教育の独自教材の開発を支援

 

(注)

(1)草彅佳奈子、トヨタ財団国際助成プログラム「ポスト・コロナ禍の共生社会に向けたインドネシア・マレーシア・日本における対話と協働を通じたグローバル市民性教育」を通じて、3カ国の教員研修と生徒の交流を行なった。

 

 




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